先日はじめての裁判傍聴に行ってきました。特別な手続きも必要なく、一般人でも無料で気軽に傍聴することができるのですが、やはりはじめてとなるとどうすればいいのか細かい部分で不安になったりしますよね。僕もはじめての裁判傍聴で失敗をやらかして恥ずかしい思いをしてしまいましたので、その体験をもとに改めて裁判を傍聴するための手順と注意点についてまとめます。
裁判傍聴の事前準備
まず、実際に裁判所に足を運ぶまでにしておく事前準備についておさらいです。
服装
服装は自由です。普通に街を出歩ける格好であれば問題ありません。裁判所の中では若干スーツの人が多い印象でしたが、中にはジャージのようにラフな格好の人もいましたので特別気を遣う必要はありません。
裁判のスケジュール確認1(大規模な裁判)
例えば裁判員制度が絡む大きな裁判の日程は以下のサイトで調べることができます。
以下の順でリンクを辿っていけば見られるはずです。
- 足を運ぶ予定の裁判所名→
- 画面右側の「見学・傍聴案内」(メニュー内に2つありますが下の方)→
- 裁判員裁判の開廷期日情報
ここで僕は失敗したのですが、この日程を確認する時に必ず傍聴券の交付情報も併せて確認しておきましょう。確認手順は以下です。
上と同様にリンクをクリック。
以下の順でリンクを辿ります。
- 足を運ぶ予定の裁判所名→
- 画面右側の「見学・傍聴案内」(メニュー内に2つありますが下の方)→
- 傍聴券交付情報
ここで該当の裁判の傍聴券が交付される時間と場所が案内されています。僕はこれを調べずに「30分ぐらい前に着いておけば大丈夫だろう」と鷹を括って行ってみたところ、傍聴券交付が開廷の55分前~45分前の間に行われており、抽選に参加することができませんでした。やはり下調べは重要ですね。気を付けましょう。
裁判のスケジュール確認2(小規模な裁判)
また、上述のリンク先では小規模な裁判の日程は公開されていません。これを調べるためには裁判所の入口に置いてある開廷表を確認するしかありません。実際に行ってからでないと分からないので傍聴人にとっては不親切な話ですが、そのような運用になっているので仕方ありません。
僕が実際に足を運んだのは大阪地方裁判所ですが、10~15時頃まで割とみっちり日程が詰まっていたので、実際に行ってみたものの何も裁判がやっていなかったということはおそらくないはずです。(さらに田舎の裁判所になるとどうなるのか分かりませんが)一応、最も遅いもので16:00過ぎごろまでやっているようですが、その時間になると裁判の数もまばらになっていくので早めに足を運ぶのが無難です。
また、残念ながら土日には裁判が行われていません。平日に休みなく働いている社会人にはなかなか厳しい話ですが、もし有休を取る機会があるなら一度ぐらい裁判の傍聴目的で有休を取ってみるのもアリではないでしょうか?
裁判所に着いてからの流れ
ここまで裁判所に着くまでの事前準備について述べてきました。続いて裁判所に着いてからの流れの説明です。
手荷物検査
裁判所の入口では手荷物検査が行われます。内容は空港の搭乗口で受けるものとほぼ同じで、金属探知機を通ります。ナイフやハサミのような刃物類を所持していると引っ掛かってしまうので気を付けましょう。
開廷表のチェック
手荷物検査を終えたら、上述した開廷表にて気になる裁判が行われる場所や開廷時間をチェックします。傍聴券が必要な裁判であれば、その準備も忘れずに。
大阪裁判所の例だと、開廷表はバインダーに挟まれているファイル形式でした。正直、結構見辛かったです。特に民事事件のファイルが。置かれているファイルの数も少ないので、人が並んでいると結構待たされるかもしれません。また、開廷表の内容のメモや撮影も禁止されていたので、とにかく気になる裁判についってさっと調べてさっと移動しましょう。
新件・審理・判決の分類チェック
開廷表を見ると、それぞれの裁判に「新件・審理・判決」の3つのうちいずれかの分類が記載されています。要するに初公判が「新件」、2回目以降だと「審理」、最後に「判決」という流れになるわけですが、はじめての裁判傍聴なら事件の全体像が見える新件がおすすめです。たまたまかもしれませんが審理の裁判は傍聴席に空席があったのに対し、新件の裁判はすぐ満席になっていました。おそらく新件が最も傍聴希望者が多いのではないかと思います。
法廷へ移動
大阪地方裁判所では法廷の入口のドアに「傍聴人入口」と記載がありました。おそらくどの裁判所でもこのように迷わないつくりになっているのではないでしょうか。
法廷では原則立ち見が禁止されています。ギリギリに行って席が埋まってしまっていたらどうしようもないので、開始時間より早めに移動するのが吉です。僕はこの立ち見禁止について知らずに満席の法廷に入ってしまい、気まずい思いをしました。
裁判所内には「傍聴される皆様へ」のような注意書きが貼られているのですが、その中には立ち見に関する記述は全くないんですよね。本当に、事前にちゃんと調べておくべきだったと後悔しました。
また、僕が裁判傍聴をした限りでは予定より早く開始されたり、早く終了したりするのは珍しくない様子だったので、繰り返しになりますが早めの行動が大切です。
ちなみに、開廷中でも途中退室や入室をすることが可能です。割とみなさん時間に関係なく頻繁に出たり入ったりしていました。ただし、もちろん騒がしくするのは禁止です。
その他
裁判所内には小さいですが売店がありました。上述した手荷物検査がある関係で、早めに裁判所に着いた場合でも何度も出たり入ったりするのは手間がかかります。例えば飲み物を買い忘れた場合などでも売店を利用すれば困ることはないでしょう。法廷内でなければ飲食は可能な様子でした(さすがに食事はしない方が良さそうですが)
まとめ
以上、裁判傍聴の流れについて簡単にまとめると
- 裁判員制度が絡む大規模な裁判は事前にネットで日程と傍聴券の情報を調べる
- それ以外の裁判は裁判所に直接足を運んで入口にある開廷表でチェック
- 席が埋まったらアウトなので早めの行動を心がけましょう
色々書きましたが、この辺りを抑えておけば特段難しいことはありません。興味がある方は思い切って最寄りの裁判所に足を運んでみてはいかがでしょうか。