サンゴというと、色とりどりなものというイメージがありますが、この色はサンゴ自身の色ではなく、サンゴの体内に取り込まれている「褐虫藻」という藻類の色素によるものだそうです。
以前沖縄に行った時に、色が失われた真っ白なサンゴが目立っていたので、サンゴが白くなってしまう原因について簡単に調べてみました。
サンゴの白化現象
このサンゴが白くなるという現象、名前の通り「白化」と呼ばれているそうです。
なぜ白くなるのかというと
サンゴの白化は、環境ストレスにより褐虫藻の光合成系が損傷され、サンゴが褐虫藻を放出することにより起こります。
とのこと。
サンゴをカラフルに見せている褐虫藻を体外に出してしまうからということですね。
そうすると、褐虫藻の光合成によって得られていた酸素が供給されなくなり、そのままの状態が続くと死に至るようです。
つまり、白いサンゴは弱っているサンゴという見方ができます。
台風の効果
上で引用させていただいたサイトに詳しく書かれていますが、サンゴにとってストレスとなる大きな要因の1つが高すぎる水温とのこと。
地球温暖化によって水温も上がり、サンゴが適応できずに死んでしまうことが危惧されています。
これは長期的に見た場合の話ですが、短期的に見ると台風が来ないことでもサンゴはダメージを受けてしまうそうです。
台風には海水をかき混ぜてサンゴが生息している範囲の水温を下げる効果があるので、夏の間に台風が全く来ないと水温が下がらずにサンゴが弱ってしまうという理屈。
言われてみれば確かに納得できる話です。
以前、沖縄の竹富島でグラスボートに乗った時の写真です。
この年は台風が竹富島の周辺に来なかったので、白化したサンゴが目立っています。
見た目にもちょっと寂しくなりますね。
進化と淘汰
上で紹介したサイトでは、「サンゴが高水温ストレスに晒されることで、より高温に対応できる褐虫藻を獲得するための進化を遂げる可能性がある」という仮説も紹介されていました。
確かに、地球上の歴史を辿ると、生物は絶えず変化する環境に適応するために様々な進化を遂げてきていますよね。
ただ、その陰には適応できずに滅びてしまった種も数多くいるという現実もありますが・・・。
ふと考えてみると、人間社会も地球環境の縮図だと思います。
社会に適応できず、はみ出し者になって淘汰される人が一定数存在する一方、社会から受けるストレスを克服して、今まで誰もが成しえなかったより高度な生き方を身に着ける人も現れます。
そんな「進化」を遂げるためには、地球上の生物のように
- 環境を柔軟に受け入れる
- 競合に負けないだけの力を持つ
- 競合と同じ土俵で戦わなくてもいいようにする
といった視点が大事だと思いました。
サンゴ関係なくなってしまった
以上!