お金に関する表記方法は本当に様々。
世の中、少しでも安く見せるための数字のマジックが色んなところで使われています。198円なんかはその代表例ですね。
今回はそんな値段の表記についての疑問を綴らせてください。
直感で安く感じるのはどっち?
例えば「半額」と「5割引」考えるまでもなく同じ値段になることは明白です。
その判断は普通の人なら秒単位でできることでしょう。
では、その秒単位の判断時間すら与えられず、一瞬の直感だけで判断しようとした時、人間はどの表記を安いと判断して選択するのでしょうか?
例1
まずはこれ。100円の商品の場合
- 半額
- 5割引
- 50%オフ
- 50円引き
もちろん答えは明白ですが、目の前にこの4種類の値引きシールが付いたお惣菜を並べられて、一瞬で選択しなければならないとすればどうでしょう。
個人的には「半額」という表記を安いと感じてしまいますね。あなたはどうですか?
例2
次はこちら。
- 片道180円
- 往復360円
条件は例1と同じです。どうでしょうか?
僕は直感だと往復360円の方が安く感じてしまいます。おそらく、片道180円だと2倍しなければならないという意識がはたらくからではないかと考えています。
乗算や除算が絡むと影響が大きいと感じてしまうのは1つのポイントなのかもしれません。
例3
- 月5000円お得
- 年間6万円お得
- 1日あたり166円お得
少数が絡むので厳密には同じ金額ではなくなってしまいますが。
これは総額が大きい分、年間6万円がお得なように感じてしまいます。
一方、「得」を「損」に置き換えた場合
- 月5000円の損失
- 年間6万円の損失
- 1日あたり166円の損失
得の場合とは真逆で1日あたり166円の方が負担が少ないと直感で感じてしまいます。
この手法は以前営業をやっていた時に教えてもらったことがあって、「2ケ月分の契約で10000円ですよ!」と言うより「1日たった166円負担するだけで2ヶ月分の契約ができます。」と言った方が契約に結び付きやすいんだとか。
この166円が例えば牛乳2本分相当とか、イメージしやすいものに置き換える手法もあるみたいですね。
「牛乳2本我慢するだけで契約できます!」とか。
まあ、僕は営業で成績を挙げられなかったので、本当に上手い言い回しは思い付きませんが・・・。
あれ、でもこれって例2の結果と矛盾してるな
数字のマジックを利用するのはズルいこと?
いくつか例を挙げてきましたが、本当は全く同じ結果になるのに魅せ方で消費者を欺こうとするのは少しズルいと思っていた時がありました。
しかし、よく考えると選んでもらうために見栄えをよくすることなど日常生活の至る所で行われていることであり、それを悪だと切り捨てるのは無理があります。
例えば商品のパッケージ。買ってもらうためには重要ですよね。これも商品そのものとは全く関係ありませんが、消費者の手に取ってもらうためには大事なものです。
割引の値札もこのパッケージと同列に考えていいものだと思ってます。そう考えると、以前ズルいと思っていたような感情は全くなくなりました。
さいごに
ただ、報道番組なんかで数字のマジックを用いて偏った情報を示すのはいただけないですが
以上!