「補聴器を試してみたいけど、ちょっとハードルが高そう・・・」
と言う方のために、補聴器を試用するための流れを時系列で説明する記事です。
僕が実際に試させてもらった時に感じたメリットを挙げさせていただくと
- 若者でも気軽に相談できる
- 無料で借りることができる(→Step2)
- 持ち帰って、日常生活で使わせてもらえる(→Step2)
- 色々な設定を試させてもらえる(→Step3)
- どれだけ試しても、購入を促すような売り込みをされない(→Step4)
という、実に丁寧な対応をしていただきました。
以下、早速流れの説明に入ります。
Step0:耳鼻科で診断書をもらう
まず、耳鼻科で紹介状を書いてもらいましょう。
必須ではないのでStep0とさせていただきましたが、やはり紹介状を持っていた方が以後の流れがスムーズです。
補聴器の試用を検討されているような方であれば、おそらく健康診断なので耳鼻科の受診を促されているはずなので、耳鼻科に出向いた時に補聴器を作ろうと思っていることを相談してみるといいでしょう。
僕の場合、その場で聴力検査の結果を載せた紹介状を書いてもらい、後日補聴器専門店へ足を運ぶという流れになりました。
Step1:紹介してもらった補聴器専門店へ行く
紹介状を持って補聴器専門店へ行きます。
僕はトーシンにお世話になりました。
マンツーマンでヒアリングを行ってもらい、日常生活でどの程度不便を感じているかなど、質問されたことに答えていくだけですので、困ることはないと思います。
このヒアリングに加えて、聴力検査も行われます。
普通、聴力検査と聞くと、「ピッピッ」とか「ブッブッ」とかいう電子音を用いた検査をイメージしませんか?
トーシンではこういった検査ではなく、五十音を用いた検査を行います。
具体的には、機械のアナウンスを聴いて、発音された五十音が何かを書き取るというテスト。つまり、より日常会話に即した検査を行ってくれるということです。
健常者の方には想像しづらいかもしれませんが、僕も「り」と「い」を聞き間違えたりしていて、電子音の検査では分からなかった難聴の弊害に気付かされました。子音が綺麗に聞き取れていないことが明らかになった形ですね。
音としては聞こえていても子音だけが抜け落ちてしまっているような場合、言語以外の音情報なら問題ありませんが、結局人との会話では躓いてしまうので難儀なものです。
Step2:補聴器を試す
検査が終われば、その結果をもとに微調整した補聴器を無料で借りることができます。
僕の場合、まずは1週間お借りしました。
補聴器を試すコツは、あらゆるシチュエーションで装着してみるということ。
- 車通りが多い屋外
- キーボードのタイピング音が響くオフィス
- 自宅
- ショッピングセンターなどの人混み
- 1対1での人との会話
- 広い部屋での講演会
挙げればキリがありませんが、それだけ色々な場所で試してみた方がいいということです。
キーボードのタイピング音や、他人の咳込む音などを必要以上に拾ってしまうなど、特定のシチュエーションでしか得られない気付きがあるはずです。
最初は慣れなくて違和感がすごいですが、今までの人生で聞こえていなかった音が聞き取れたりして、新鮮でした。
「おー、あんな早口でボソボソ喋ってる芸人さんなのに何言ってるか分かる!」とか。ちょっと感動です。
そんな使ってみた感想を溜めておいて、約束した日付にもう一度補聴器専門店を訪れます。
Step3:試行錯誤
一通り試してみて、これで終わりかというと、そんなことはありません。
日常生活で使ってみて、良かった点と悪かった点をヒアリングしてもらい、そこからさらにお試し用の補聴器の設定を変えてもらうことが可能です。
例えば、日常生活全般で使うのはしんどいから、使うシチュエーションを限定(仕事の時だけとか)して、仕事場の音環境に特化した設定にしてもらうなんてこともしてもらえます。
例えば、「1m間隔で1対1で人と話すのに適した設定」と言った細かいモードを1つの補聴器で複数備えるような、そんな調節も徐々にできるようになってきています。つまり、
- 設定1:屋外用
- 設定2:自宅用
- 設定3:仕事用
という設定をボタン1つで切り替えることが可能と言うわけですね。気の済むまで色んな設定を施した補聴器を試させてもらいましょう。
Step4:購入を検討
僕は最終的に3回ほど補聴器の設定を変えてもらい、合計1ヶ月以上も補聴器を借りっぱなしで日常生活で試させてもらうことができました。
結局、僕は耳に異物を入れているという感覚にどうしても慣れなくて購入は見送ったのですが、これほど長期間無料で借りていたにも関わらず、全く購入を促すような売り込みをされなかったんですよね。
僕は割と押しに弱い方で、セールスマンに勧められたものはついつい買ってしまうタイプなんですが、そんな僕でも簡単に「やっぱり購入は見送ります」と言えるレベルでした。
おそらく、単価が高い商品(下手すれば車買えます)な上、日常生活に密着しているものなので、納得して買ってもらうというスタイルじゃないと合わないんでしょうね。
おかげで気持ちよく試させてもらうことができました。ありがとうございます。
さいごに
以上が補聴器を無料で長期間試すための流れとなります。
僕も特に損はしなかったので、「日常生活に不便を感じているけど、補聴器をするほどでもないと思うし・・・」程度の方でも試してみる価値はあると思います。
合わないと分かればそれでいいし、逆に日常生活の不便を軽減できる可能性もあるわけですから。
難聴で苦しんでいる方々が一人でも快適に生活できることを願って止みません。
また、「実際、かつおはどのレベルの難聴で補聴器を試してみたの?」と気になる方は以下も参考になると思います。
中度難聴者の僕が難聴の症状と、難聴との付き合い方について説明します
以上です。