意外と怖い食物アレルギー。
まさか自分が発症するとは思ってもいませんでしたが、それは突然やってきました。なんとも恐ろしい話ですが、食物アレルギーも花粉症と同じでいつ誰がなってもおかしくないものです。
今回は僕が身をもって知った食物アレルギーの怖さと、その症状・対処法・再発防止についてまとめます。
食物アレルギーの症状
発症に至るまで
その日は僕が勤務している会社の記念イベントで、高級料亭での食事会に参加していました。
生まれてはじめての料亭の雰囲気と、美味しい料理のおかげで気分は上々。会はつつがなく進行し、最後には幹事が締めの挨拶。
その時、事件は起きました。
「あれ、なんかお腹痛くなってきた・・・。刺身にでも当たったかな?」
割と腹痛を起こしやすい体質なのでそこまで深刻に捉えてはいませんでしたが、どうにも幹事の挨拶が終わるまで耐えられそうにない程度には辛い。
仕方なくその場を抜けてこっそりとトイレに向かいます。ある物を口にしてからこの腹痛の発症まで30分と言ったところでした。
発症
トイレにて出すもの出してすっきり。若干下痢気味でしたので、やはり刺身か何かにあたったのだと解釈していました。
さて、会場に戻ろう
と思ったら、なぜか突然空咳が出始めて止まらない。なんか変だな。風邪?
さらに次の瞬間、咳がぴたりと止まったと思ったら、両方の鼻が同時に、しかも一瞬で詰まり、呼吸ができなくなりました。
さすがにここまでくると何かおかしいと気付きます。
さらに次、鼻が通ったと思ったら上半身に湿疹が表れ始めます。
いくら初体験でも、ここまでくるとアレルギーを起こしていることぐらいバカでも分かります。その後、追い打ちをかけるように体は赤みを増し、首から上が痺れてきて頭がくらくら。呼吸も苦しくなってきました。
ふらふらになりながら、ひとまず助けを求めて宴の席に戻りました。
食物アレルギーのメカニズム
ご存知かと思いますが、アレルギーは免疫が過剰に反応することで起こります。
つまり、本来は体にとって無害なはずの食べ物に対して、免疫がそれを有害なものと判断して追い出そうとするわけですね。
僕の発症例で行くと
- 免疫「なんかヤバそうなの来たな。排泄するぞ。」(下痢)
- 免疫「まだダメか。喉から追い出す必要があるか?」(咳)
- 免疫「なかなかやるな。鼻も守っとくか」(鼻詰まり)
- 免疫「最終手段!皮膚もガード!」(湿疹)
と、有害物質(食物)を排除しようとして、お腹→喉→鼻→皮膚と体のあらゆる部位の免疫が暴走している様子がよく分かると思います。
面白いのは一つの症状が治まった途端、次の症状が出始めていた点。
免疫が有害物質を追い出すために試行錯誤している様子を身をもって知ることができました。(別に知りたくなかったですが)
食物アレルギーの対処法
対処法とは書きましたが、とにかく病院に行ってください。それだけです。
素人がなんとかしようとすることは危険です。一昔前は食物アレルギーが軽視されることもあったようですし、今もそういう考え方の人もいらっしゃるとは思いますが、決して舐めてかかっていいものではないと思います。
病院で適切な治療を受けましょう。
ちなみに、僕が発症したのは土曜日の20時でした。
普通の病院は開いていないので、タクシーで近くの救急病院まで行きました。
それぐらいしてでも受診するべきです。食物アレルギーを甘く見てはいけません。
診察内容
病院では検尿と問診を行った後、点滴を30分行いました。
人生初めての点滴でしたが、点滴ってすごいですね。すぐに湿疹や赤みがひいて、歩いて帰れるほどに回復しました。
アレルギー用の飲み薬を2日分もらって、その日は無事に乗り切ることができました。
食物アレルギーの再発防止
さて、僕が一番伝えたいことが再発防止についてです。
食物アレルギーの怖いところは、再発した時により強い症状が出るということ。
なんとしても再発は防がなければなりません。
そのための手順は以下の2つです。
原因となった食物を絞り込む
まず、件の料亭に電話をかけ、その日出された食材のリストを教えてもらいます。
料亭だからということもありますが、ソースに使われている原材料まで含めてとても丁寧に教えていただきました。
ここからアレルギーの原因となった食べ物の候補をピックアップします。僕の場合は、ここで候補が1つに絞れました。
原因はアワビの可能性が大です。
そういえば、20年以上生きてきてアワビ食べたの初めてだったんだな・・・
原因となった食物を確定させる
次に、病院で絞り込んだ食べ物で本当に合っているのか確認します。
対象の病院についてネットで検索すればアレルギーを専門に扱っているかどうか分かりますが、主に皮膚科などで受診することが可能です。
調べる方法としては、アレルギーのパッチを使ってその反応を見るのですが、この際になんの食べ物について調べるかを伝えなければいけないので、候補を事前に絞り込んでおく必要があるんですね。
さて、僕も思い切ってアワビのチェックに行きました。
が、アワビでアレルギーになる人がレア過ぎてアワビについて調べるパッチがありませんでした。
大学病院などの大きいところに行けばパッチがあるそうですが、ほぼアワビで確定なので、そこまでして調べなくてもいいかな、ということで落ち着きました。
もちろん、それ以来アワビは口にしていません。
まとめ
- 食物アレルギーはいつ誰がなるか分からない。
- 発症時は色んな部位の免疫機能が過剰反応する
- 病院には絶対行くこと!
- 再発防止のために原因となった食べ物を特定しておくことが大事
発症したことがない人もぜひ頭の片隅に置いておいていただければと思います。
以上!